Haolin's Q&A

Episode of E-Soul

  • Q1

    魂電編はいかがでしたか?

    まず「魂電編」に対する自分の感覚は、「ナイス編」とは少し違っています。
    ナイス編は不条理で、コメディ要素やブラックユーモアが含まれた内容でしたが、魂電編は、シリアスな方向性で進んでいき、最終的にはダークで、悲壮感溢れる悲劇的な収束を迎えます。
    個人的にはこの章がとても気に入っています。
    なぜなら、主人公・ヤン・チョンというキャラクターが、単なる「正義の少年」ではなく、多面性があり、自分なりの葛藤を抱え、内面には数多くの矛盾を孕んでいる、とても人間らしい人物だからです。
    最終話のあの一瞬、あの0.1秒の迷いが、彼の人格をまったく別の方向へと押し出してしまったのかもしれません。
    私はそこがとても好きなポイントでもあります。
    視聴者の皆さんは、どう感じられましたか?

  • Q2

    死んだキャラクターは、信頼値によって蘇ることができますか?

    今後の物語の中で実際に説明が出てきますが、少しだけ先にお答えします。
    まず、放送前に公開された「魂電編」のキャラクターストーリームービーの中で“ゼロ”という名前のヒーローが登場し、その墜落の模様が描かれましたが、この世界にはかつて“神”が存在したことがあるということを意味しています。
    そして“神”は世界にもたらされた危機や滅亡の原因でもあったのです。
    この世界では「もし全人類が一人の人間を完全に信じたら、その人は神になる」という設定があります。
    だからこそ、連合会は各勢力を利用して、ヒーロー一人ひとりの能力を解体・分断しようとしているのです。
    いわば、この世界の人々は心の奥底で「神を作る」という行為を無意識に回避しているということです。
    そして、「死からの復活」という能力についてですが、これは“神”にしか持ち得ない力です。
    少なくとも今のところ、この世界観の中では、「死からの復活」という能力は構築不可能であると考えています。

  • Q3

    シア・チンの結末には言及されますか?

    実は本作全体の構成について、もともと全48話という構想を立てていました。
    前半の24話はメインヒーローそれぞれの掘り下げを、後半の24話ではヒーロー同士のさらなる化学反応(=関係性の深掘りや衝突)を描くというものです。
    シア・チンなどのサブキャラクターのその後についても、今後さらに描いていきたいと考えています。

  • Q4

    10人のヒーローの登場順は、後の伏線回収を意識していますか?

    実は当初の登場順の設定は、最終的なランキング戦での順位に基づいて決めたものでした。
    ただ、物語が進むにつれて、最初はバラバラだったこれらのキャラクターたちの関係が徐々に交わり、その登場順も次第に崩れていきます。
    そして、ストーリー上・設定上でつながりのあるキャラクターたちは、より近しい位置関係で描かれるようになります。
    ……この発言の意味については、これから先を観ていただければ、自然と分かってくると思います。

  • Q5

    チーシーは『魂電編』の第2話で、
    トゥルーアイという異名が決して伊達ではないことが分かりました。
    今後チーシーに特別なストーリーはありますか?

    チーシーというキャラクターがこんなにも多くの方に好かれるとは思っていなかったので、かなり驚いています。
    この企画を立ち上げた当初の目的は、ひとつの“世界観”を構築することでした。
    皆さんがいろいろなキャラクターに出会い、それぞれのキャラクターが異なる物語の中に登場するようにしてあります。
    世界観が一通り完成した今、すべてのキャラクターに、それぞれが主役になれるチャンスがあると考えています。
    将来的には、この構築された世界観の中から一人のキャラクターを取り上げて、単独で2〜3話の短編アニメにすることも可能だと思っています。
    たとえばチーシーが人気であれば、彼を主人公に2〜3話のストーリーを作ることもできますし、あるいは“ユズ”のようなキャラを取り上げて彼の成長物語を描く、なんてこともできる。
    そういう拡張性のある世界を作ることこそが、私がこのプロジェクトを始めた本来の動機でもあります。

  • Q6

    この世界観において、誰かを好きになることは“信頼値”に変換されるのですか?

    “愛”と“信頼”というのは、非常に複雑なものだと思っています。だからこそ、最初にこの世界観を作るときに、それら(“愛”と“信頼”)を描くことにすごく面白さを感じたんです。
    皆さんがこの前半24話で目にするのは、おそらく空を飛んだり地を駆けたりといった戦闘や、恩讐、愛憎劇といった面が多いかもしれません。
    でもその裏側で、私がこの世界観に対して強く惹かれている理由のひとつは、例えば “ヤン・チョン”のようなキャラクターが「ゼロからイチ」へと心を動かされる、その感動は実はとても小さなものである、という点です。
    ある人があなたに対して、迷いなく無償の愛を注ぐ——それもまた、非常に美しい“ラブストーリー”になり得る。
    実は私の頭の中では、こういう設定を考えたこともあります。
    たとえば「母親が不治の病にかかり、彼女を救うには2,000万人の人々が“あなたなら治せる”と信じてくれなければならない」。でもこの物語には、戦闘もなければ、超能力も出てこない。
    では、信頼してくれる人がわずか数人しかいない状態から、どうやって2カ月以内に2,000万人の信頼を得るのか?
    この物語は、もはやファンタジーというよりも、むしろ“ヒーリング”や“深みのある”物語になると思います。
    そうした要素も、この世界観のなかで描いていけたらいいなと思っています。

Episode of Nice

  • Q1

    ナイスの話はもう終わってしまったのでしょうか?
    ストーリーの大枠を説明したのに、なぜ急に終わったのでしょうか?

    ご安心ください。
    ナイスは冒頭4分で飛び降りたあと出番がなくなるわけではありません。
    今後もナイスは登場します。
    なぜ前半で退場したキャラクターがまた現れるのかというと、実は最初の1~4話はストーリー全体の後半部分を逆再生のような形で描いているからです。
    本来は結末部分ですが、そこから物語を始めています。
    これから徐々に時間を巻き戻す形で、様々なキャラクターたちの過去や異なる時間軸を描き、この世界観に登場する組織や陰謀、人物たちを繋いでいければと思います。 最終的には再びナイスの時間軸に到達し、彼が飛び降りに至る前の物語が語られる予定です。
    そこではかっこいいナイスの姿も見られるでしょうし、彼のあの"闇堕ち"した後の表情も描かれる予定で、個人的にとでも楽しみにしています。

  • Q2

    なぜリン・リンをナイスの代わりに据えたのか?
    PVのナイスはハリボテ的な存在だったのでしょうか?

    「ナイス編」はもともと不条理をテーマにした作品ですが、ナイス自身が単なるハリボテ的なキャラだとは思っていません。今後ナイス自身の物語も描かれますし、彼の体験はこの世界観の残酷さを象徴するものであり、最後に彼がたどる結末もそれを表しています。
    とはいえ、ナイスの運命はまだ掘り下げる余地がたくさんあります。
    物語が進むにつれて、きっと皆さんも感じ取れるはずです。
    リン・リンについてですが、いわば典型的な"下積みからの逆転"をテーマにしたキャラクターです。ただ、4話目で彼が直面した現実——第1話での伏線回収、そしてシャオ・ユエチンの死——を通して、前半4話の比較的"正常"だった流れを一気に残酷な現実へと収束させました。 この世界には、光だけでなく暗い部分も存在していることを伝えたかったのです。
    リン・リンの運命もここで大きく変わります。彼が今後果たして闇堕ちするのか、どう成長していくのか、注目していてください。

  • Q3

    物語のテンポがすごく速いですが、
    トップ10のヒーローたちの物語は今後交差しますか?

    トップ10のヒーローたちの物語は、今後確実に交錯します。
    テンポに関してですが、最初の4話は意図的にスピード感を持たせた作りにしています。
    これは試みとしてあえて早めたもので、視聴者の皆さんからは「早すぎる」との声もいただきました。
    ただ、今後のエピソードではそれぞれテンポが異なり、あるエピソードでは速く、あるエピソードではゆったり進みます。
    それぞれのエピソードのテーマ、雰囲気、映像表現に合わせてリズムも変えていますので、どのテンポが好きか比べながら楽しんでもらえたらと思っています。

  • Q4

    ナイスは夜中に自分の銅像を見てビビったりしないのでしょうか?

    あの銅像は一種の皮肉として置かれたものです。
    ナイスの部屋は異常なまでに整頓され、潔癖的に清潔でしたが、あの銅像だけは彼自身の信念を象徴する存在として、自分の信念をさらに強めるために置かれています。
    夜中に怖がるかは重要ではなく、自分を鼓舞するためのものなのです。

  • Q5

    ヒーローたちはサラリーマンみたいじゃないですか?

    冒頭4話でも感じられたかと思いますが、彼らは"ヒーロー"という信念を持ちながら、その信念に縛られてもいます。
    ただ単なる"サラリーマン"というよりは、「信念を背負った上で、自分の生き方をどう選ぶか」という葛藤こそが本作の核心です。

  • Q6

    ランキング249位のチーシーは、ヒーロータワーの最下層の小さい三角形のところで、
    他のヒーローとギュウギュウ詰めで雑魚寝しているのでしょうか?

    ヒーロータワーに入居できるのは上位100位までのヒーローだけです。
    ですので、下層でギュウギュウ詰めになっているようなことはありません。
    ただ、最上階と最下層の面積比もきちんと計算していて、第100位(最下層)のヒーローでも2LDK程度の生活空間を確保できるようになっています。